社寺建築に見る伝統工法の神髄とこれから

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外観

内観

彫り物

工事風景

木造在来建築が日進月歩を辿るように、社寺建築は木骨造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造、木造とそれらの併用構造、昨今は様々なスタイルが有ります。

それは、規模や耐震耐久耐火などいろいろな観点から考えられ、構造スタイルが適所にて選ばれて行きます。

しかし、構造の在り方に関わらず崇高で気品が有り、人々が自然に手を合わせ、頭を下げお参りする、崇高で気品あふれ、崇拝されるような佇まい、荘厳で訪れた人の心を打つような佇まいが必要不可欠ではないかと思います。

多くの人は社寺建築と言うと伝統工法で組み込まれた木造建築を思い浮かべるものと思われます。

古来より脈々と卓越した名匠たちによって各部材の大きさや屋根の大きさや形、軒の出、垂木の大きさ、柱の太さ、長押の大きさ、土台の大きさ、小屋の継手や差し物の組み方、土台の継手や出隅留め、床組みなどなど、完成までの全ての部材のバランスは、積み上げられてきた蓄積技工法であります。

木造では、どの部分をとっても木割によってバランスよく組み上げられるように考えられていて、そのバランスが大元になり、その木造の木割技巧法が多種多様な構造のバランスの源と成っています。

先人の匠たちによって研ぎ澄まされて来た秘伝法が、社寺建築の源であり、人々の心の中に神々しい印象と成って、魅了する佇まいになっているものと思います。

先人の匠たちによって、洗練された秘伝である伝統技法は日本の歴史と共に永遠に受け継がれていかなければならないと思っています。

どこにでも社寺は在り、現存する社寺を保全するために、その地域の技術者たちが協力し合いながら社寺の佇まいを保つように努めてほしいと思います。

その地域の方々が修繕したり、改築したり、新築を試みたりするために、力を合わせ保全しようと奮闘する気持ちが沸き上がるような、計画が頓挫しないような、予算建てが社寺建築にも必要ではないかと考えています。

どうか計画に迷ったときには、ぜひともご相談ください!

多少なりとも一助と成れますよう努力をしたいと思います。